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COUPE EXCLUSIVE_SACOCHE
私達は多様な資源循環を生み出すブランドです。
厳しい安全基準によって飛ぶ役目を終えた、行き場のないパラグライダー。それらを回収・解体し、京都・亀岡にある拠点 “HOZUBAG Mfg.(ホズバッグマニュファクチャリング)” でバッグに作り変えることで、地上資源として循環させるプロジェクトをスタートしました。
また、ペットボトルをリサイクルした生地を使ったバッグなど、多彩なアプローチを通じて、資源が循環する社会を目指すとともに、地域の活性化や雇用の創出にも取り組んでいます。
シグネチャーアイテムである、回収したユーズドパラグライダーから作られたバッグは、軽さと丈夫さが特徴。機体ごとに異なるカラーや、裁断する位置によって一つひとつ表情が変わるのも、大きな魅力です。
京都府亀岡市は、2018年に「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」を発表し、2030年までに使い捨てプラスチックごみをなくすことを目指して、さまざまな取り組みを進めている自治体です。
そんな中、同市より「パラグライダーの生地を使って、エコバッグ啓発のイベントをしてほしい」と依頼を受けたことが、このプロジェクトの始まりでした。
私たちはその際、「一過性のイベントにはしたくない」と亀岡市に伝えました。やるからには、小さくてもいい、本質的に社会を変えていくようなアクションにつなげたいと考えたのです。
そこで私たちは、回収済みパラグライダーを素材にしたエコバッグを制作する拠点を亀岡市につくり、継続的な活動へとつなげる「キックオフイベント」を提案しました。
すると、亀岡市からは「わかりました。拠点をつくりましょう」と、まさかの前向きな返事が返ってきました。それが、“HOZUBAG”が生まれた瞬間です。
京都府亀岡市の桂川孝裕市長とHOZUBAGファウンダー武内昭の対談 (2020)
ワークショップin 亀岡
インスタレーションで使用したビッグバッグを会場に広げて、それぞれ好きな場所を切り取り、エコバッグに縫い上げて持ち帰るワークショップを開催し、約200人の市民が参加しました。
HOZUBAG Mfg.(ホズバッグ マニュファクチャリング)の設立
パラグライダーをバッグに再生するためには、機体の複雑な構造に対応した解体や洗浄、曲面素材の裁断といった工程が必要となり、既存の縫製工場では対応が難しいのが実情です。
こうした工程を一貫して行える拠点を構えることで、新たな資源循環のルートを創出できると考え、市内の古民家をリノベーションし、「HOZUBAG Mfg.(ホズバッグ マニュファクチャリング)」を設立しました。
この拠点の誕生により、全国のパラグライダー教室や個人所有の使用済み機体にとって、初めての「受け入れ先」が生まれています。
思いがけない販売のスタート
2019年11月、HOZUBAGはパリ・パレロワイヤルにて初の展示を開催。日本国内での販売に先駆けての試みでした。
「国境を越えた、無国籍な活動を目指す」という理念のもと、複数のサンプルを用意し、展覧会を実施。
これが現代美術のブックショップ「Yvon Lambert Bookshop」の目に留まり、全てのバッグが取り扱われることとなり、思いがけずパリでのデビューが決定しました。
気球から作るHOZUBAG
パラグライダーの解体工場も、バッグづくりの拠点も、すべてが前例のないチャレンジでした。そんな中、2021年に佐賀国際空港ターミナルビルのリニューアルに合わせて、スーベニアショップ「sagair」から新たな依頼が届きました。
内容は、「気球の球皮を使ってHOZUBAGをつくってほしい」というもの。
佐賀県は、アジア最大級の国際熱気球大会「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」の開催地。世界中から100機以上の気球が集まり、空を彩るイベントとして知られています。
私たちはその大会で使われていた気球を譲り受け、sagair限定の特別なHOZUBAGを制作し、販売しました。
広がるHOZUBAG
2022年、HOZUBAGはニューヨーク近代美術館の公式ミュージアムショップ「MoMA Design Store」にて取り扱いが始まりました。アメリカ本国での厳しい審査を経て、日本国内の3つの旗艦店での販売が実現。
そして翌年、2023年には、「世界をもっと楽しく、自由に」をビジョンに掲げるライフスタイルサービス「NOT A HOTEL」が運営する“NOT A HOTEL AOSHIMA”のアメニティグッズとして、HOZUBAG トートXLが採用されました。
「ファッション イン ジャパン 1945-2020 —流行と社会」への出品
2021年、HOZUBAGは国立新美術館で開催された展覧会に出品しました。
日本のファッション史を戦後から未来までの流れで捉える本展で、HOZUBAGは「未来へ向けられたファッション」のセクションに展示。天井高8.5メートルの空間から吊るされた、解体済みのパラグライダー群は、美術館内でもひときわ存在感を放っていました。
SONY PARK miniでの展覧会
2022年秋、HOZUBAGは、東京・銀座の「Sony Park Mini」にて、国内初となる単独個展を開催しました。
Sony Park Miniは、Ginza Sony Parkに隣接する西銀座駐車場の地下1階に位置し、約30㎡のスペースにコーヒースタンドとギャラリーを併設した実験的ポップアップスペースです。
「アーティストの鼓動を感じるプログラムを起動し続ける」をコンセプトに掲げ、都市に生まれた“余白”として機能するこの場にて、HOZUBAGのプロダクトが整然と展示され、多くの来場者がコーヒー片手にその世界観を体験しました。
水が、海から雲となりやがて雨として山に降り川を流れて海に着くようにとてもあたりまえで自然な循環をHOZUBAGがささやかに生み出します。地上資源としての循環を生む活動と製品を“HOZUBAG”と呼びます。
代表 武内昭